交通事故と健康保険|(大阪市東住吉区)片岸法律事務所

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交通事故に健康保険は使えるのか

健康保険と交通事故

旧厚生省の通達があります。

その通達では、交通事故の場合でも健康保険は使える旨を述べております。したがって、交通事故の場合でも健康保険は使えます。

労災保険等との関係

交通事故が、業務中や通勤途中に発生した場合には、労災保険等を使います (国民健康法56条、健康保険法55条)。

給付制限について

交通事故の原因について、問題がある場合には健康保険等の給付が制限される可能性があります。

例えば、故意の犯罪行為、故意の事故、麻薬等による運転などが考えられます。

国民健康保険法 第60条(絶対的給付制限)
被保険者が、自己の故意の犯罪行為により、又は故意に疾病にかかり、又は負傷したとき

第61条(相対的給付制限)
被保険者が、闘争、泥酔又は著しい不行跡によつて疾病にかかり、又は負傷したとき

第三者の行為による被害の届出

交通事故により傷害を受けた場合には、社会保険事務所、地方自治体等の保険者に届出(第三者の行為による傷病届)しなければなりません。

健康保険法施行規則(第三者の行為による被害の届出) 第65条 
療養の給付に係る事由又は入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に係る事由が第三者の行為によって生じたものであるときは、被保険者は、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した届書を保険者に提出しなければならない。 一  届出に係る事実
二  第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは、その旨)
三  被害の状況

国民健康保険法施行規則(第三者の行為による被害の届出) 第32条の6
給付事由が第三者の行為によつて生じたものであるときは、被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員は、その事実、当該被保険者の氏名、当該被保険者が退職被保険者等である場合にあつてはその旨、第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは、その旨)並びに被害の状況を、直ちに、保険者に届け出なければならない。