少年事件では、家庭裁判所へ送致された後、少年について観護措置がとられ、少年鑑別所に収容されることがあります。
このページでは、大阪少年鑑別所での家族との面会、付添人(弁護士)との面会、差入れ、宅下げなどについて、当職のこれまでの経験も踏まえて説明します。
少年鑑別所での面会|まず知っておきたいこと
家族との面会
一般面会の時間は制限があります。面会には原則として少年鑑別所の職員が立ち会います。
付添人との面会
付添人との面会には、時間・階数の制限はありません。職員の立会いもありません。
面会時間の調整
入浴、付添人との面会、家庭裁判所調査官との面談などと重なると、すぐに面会できないことがあります。
なお、面会時間、受付時間、差入れできる物品などの具体的な取扱いは変更されることがあります。実際に面会や差入れをされる場合には、大阪少年鑑別所又は担当する弁護士に事前に確認してください。
少年鑑別所での面会
面会できる人
両親などの親族、保護者、付添人などが面会をすることができます。また、学校の先生などについても、面会の必要性が認められる場合には面会が認められることがあります。
面会受付時には、少年との関係を聞かれるとともに、身分証明書等の提示を求められます。
家族との面会時間
家族などによる一般面会の場合、現在の取扱いでは、面会時間は原則30分とされています。
もっとも、面会の申込みが多い場合などには、面会時間が短縮されることがあります。また、少年には鑑別所内での予定がありますので、受付時間内に行けば必ずすぐに面会できるというわけではありません。
弁護士からの実務メモ|面会日時にも少し配慮が必要です
大阪少年鑑別所では、少年にも所内での予定があります。当職が少年事件を担当してきた経験では、家族が面会に行っても、すぐに面会できないことがあります。
- 入浴時間と重なる場合
週に2回程度、午前中に入浴の時間が入ることがあります。この時間と重なると、入浴が終わるまで少し待つ必要があります。 - 付添人(弁護士)が面会している場合
付添人との面会中に家族が来所した場合には、付添人との面会が終わるまで待つことがあります。 - 家庭裁判所調査官との面談がある場合
観護措置中には、家庭裁判所調査官が少年と面談することがあります。午前又は午後に面談予定が入っていると、その時間帯には家族との面会ができないことがあります。
家庭裁判所調査官との面談予定については、付添人である弁護士であれば事前に把握できる場合があります。
当職が付添人を担当する場合には、分かる範囲で少年の予定を確認し、家族に事前に連絡して、調査官との面談や当職の面会と重ならないよう時間を調整するなどの配慮をしています。
仕事などの予定を調整して鑑別所まで行ったにもかかわらず、長時間待つことをできるだけ避けるためにも、面会に行く前に担当弁護士と確認しておくことをお勧めします。
家族と少年の面会
少年は、両親との面会の際には、弁護士や家庭裁判所調査官と話をしているときとは違い、家庭にいるときのような表情を見せることがあります。
家族と会えることは少年にとって大切なことであり、安心できる時間でもあります。一方で、両親を前にすると安心するためか、少し気が緩み、わがままな言葉や反抗的な言葉、事件に十分向き合っていないような言葉が出ることもあります。
家族との一般面会には、原則として少年鑑別所の職員が立ち会います。そのため、親子だけの完全に私的な会話ではなく、話している内容を職員が聞くことのできる状態であることは意識しておいた方がよいと思います。
もちろん、審判で不利にならないように言葉を取り繕うという趣旨ではありません。ただ、事件を著しく軽く考えているような発言や、証拠を隠すことにつながるような話などは避ける必要があります。
家族との面会を、これからの生活を考える時間に
せっかく少年鑑別所まで面会に行くのであれば、普段は親子でも水臭くて、なかなか話ができなかったことを話す時間にしてほしいと考えています。
- これまで両親にしてもらったことへの感謝の気持ち
- 事件を起こしたことで家族にどのような思いをさせたか
- これから夜間の外出をどうするか
- これまでの交友関係をどう考えるか
- 学校生活をこれからどうするか
- 同じことを繰り返さないために生活をどう変えるか
このようなことを親子で話すことは、少年がこれまでの生活を振り返り、今後の生活を考える一つの機会になると思います。
当職が少年事件を担当する場合には、少年本人との面会だけでなく、家族に対しても、「次の面会では、このようなことを少し話してみてください」などと助言し、家族との面会が少年の更生に向けた時間になるよう配慮しています。
付添人(弁護士)との面会
家族との一般面会と、付添人である弁護士との面会では取扱いが異なります。
一般面会には原則30分という時間の制限がありますが、付添人との面会には、一般面会にある「1回30分」「1日1回まで」という制限はありません。
そのため、付添人を選任すれば、少年とより多くのコミュニケーションの時間を取ることが可能となります。
また、付添人との面会には、少年鑑別所の職員は立ち会いません。少年と付添人が落ち着いて話をすることができます。
少年との面会室
当職がこれまで大阪少年鑑別所で面会してきた経験では、アクリル板などの仕切りがない面会室で少年と話をすることが多く、会話をする際のストレスは比較的少ないと感じています。
もっとも、面会室の使用状況などによっては、仕切りのある部屋で面会したこともあります。
付添人との面会では職員が立ち会わないため、少年自身も本音で話しやすい環境にあると思います。
少年とどんな話をするか?
付添人と少年とのコミュニケーションの方法は、付添人それぞれの個性が表れるところだと思います。
少年と趣味の話などをしながら信頼関係を構築し、次第に事件や非行について考えてもらうという方法もあります。
ただ、付添人としては、会話だけでなく、少年自身に考えてもらうことも大切であると思います。
当職の場合には、必要に応じて少年に反省文などの宿題を与えることがあります。その課題について少年自身が考えることによって、事件を振り返り、自分自身の問題点に気付き、将来の更生につながるのではないかと考えています。
差入れ・宅下げ手続など
差入れ
少年鑑別所では、一定の範囲で現金や物品を差し入れることができます。
ただ、差入れ物品の管理は比較的厳格であるという印象があります。差し入れることができる物品や数量などには制限がありますので、事前に確認しておいた方がよいでしょう。
当職のこれまでの経験では、メッセージが記載された文書などについて、物品としての差入れではなく、手紙として送るよう案内されたこともあります。
また、現金を差し入れ、少年がその現金を使って所内で必要な日用品などを購入する方法もあります。
具体的な差入れ方法や差入れ可能な物については、取扱いが変わることがありますので、実際に差入れをする際に大阪少年鑑別所へ確認してください。
宅下げ
少年鑑別所に保管されている少年の物を、外部の人が受け取って持ち帰る手続を「宅下げ」といいます。
一般面会をする家族の場合には、あまり利用することはないかもしれません。
これに対して、付添人の場合には、少年に反省文などの宿題を与え、少年が作成した書類を持って帰るために宅下げの手続を利用することがあります。
面会室内でそのまま書類を受け取るのではなく、所定の宅下げ手続を行うことになります。
大阪少年鑑別所の場所
大阪少年鑑別所は、大阪府堺市堺区にあります。自動車で行くこともできますが、初めて行く場合には場所が少し分かりにくく感じるかもしれません。
当事務所は大阪少年鑑別所から比較的近い位置にあります。そのため、少年事件を担当する場合には、少年との面会に向かいやすい立地であると考えています。
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