亡くなった親に借金があることが分かった。疎遠だった親族の債権者から突然請求書が届いた。相続財産より借金の方が多いかもしれない――。
このような場合には、家庭裁判所で相続放棄をすることにより、原則として、亡くなった方の財産だけでなく借金などの債務も引き継がないようにすることができます。
相続放棄の弁護士費用
| 相続放棄 | 1名 110,000円 |
|---|
戸籍の収集範囲、相続関係、死亡から3か月を経過しているかなど、事案の内容によって別途費用が必要となる場合があります。その場合には、ご依頼前に具体的な費用をご説明します。
3か月を過ぎているからといって、
直ちに相続放棄をあきらめる必要はありません。
当事務所では、被相続人の死亡から3か月以上経過した後にご相談いただいた事案についても、 相続放棄の申述が受理された実績が多数あります。
事案によっては、被相続人の死亡から 20年以上が経過した相続 について、家庭裁判所への相続放棄の申述により解決した例もあります。
当事務所が重視しているのは、単なる期間の経過だけではありません。
被相続人との関係、死亡を知った時期、これまでの交流状況、相続財産や債務についてどこまで把握していたのか、 いつ、どのような経緯で債務の存在を知ったのかなどを、相談者から丁寧にお聞きします。
そのうえで、債権者から届いた請求書や通知書、戸籍その他の資料を確認し、 3か月経過後であっても相続放棄が認められる事情がないかを具体的に検討します。
「もう3か月を過ぎているから無理だろう」と自己判断せず、まずはご相談ください。
※3か月経過後の相続放棄が認められるかどうかは、個別の事情によって異なります。 過去の取扱実績は、同様の結果を保証するものではありません。
このような場合はご相談ください
- 亡くなった親に借金があることが分かった
- 相続財産より借金の方が多いと思われる
- 消費者金融・カード会社・銀行などから請求書が届いた
- 亡くなった方の保証債務があることが分かった
- 疎遠だった親族が亡くなり、突然債権者から連絡が来た
- 先順位の相続人が相続放棄し、自分が相続人になった
- 兄弟姉妹や甥・姪として相続放棄をしたい
- 死亡からすでに3か月以上経過している
- 財産や借金の全体像が分からず、放棄すべきか判断できない
- 相続放棄をすると次に誰が相続人になるのか知りたい
相続放棄とは
相続が開始すると、相続人は、亡くなった方の預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も原則として引き継ぎます。
これに対して相続放棄をすると、亡くなった方の権利・義務を一切承継しないことになります。
民法上、相続放棄をした人は、その相続について初めから相続人ではなかったものとみなされます。
| 預貯金・不動産など | 借金・債務など | |
|---|---|---|
| 単純承認 | 引き継ぐ | 引き継ぐ |
| 相続放棄 | 引き継がない | 引き継がない |
【ここに図解①「相続放棄とは?」を挿入】
相続する → 預金・不動産 + 借金等を承継
相続放棄 → 預金・不動産も借金等も原則として承継しない
相続放棄は原則として3か月以内です
相続放棄で最も重要なのが期間です。
一般的には、被相続人が死亡したことと、自分が相続人であることを知った時から3か月を考えることになります。
例えば、子が親の死亡を知っていれば、通常はその時点から期間が進みます。
一方、兄弟姉妹などの後順位相続人については、先順位の相続人が相続放棄をした結果として、自分が相続人になったことを後から知る場合があります。
【ここに図解②「3か月の熟慮期間」を挿入】
相続開始を知る → 財産・借金を調査 → 3か月以内 → 相続する/相続放棄する/必要なら期間伸長を申し立てる
死亡から3か月を過ぎていても、相続放棄できる場合があります
「父が亡くなって半年後に、突然消費者金融から請求書が届いた」というような相談があります。
死亡から3か月以上経過しているからといって、直ちに相続放棄が不可能になるとは限りません。
裁判所の案内でも、相続財産が全くないと信じており、そう信じたことに相当な理由がある場合などには、相続財産の全部または一部の存在を認識した時から3か月以内に相続放棄の申述をすることで、受理される場合があるとされています。
ただし、3か月経過後の相続放棄が必ず認められるわけではありません。被相続人との関係、相続財産を調査できたか、財産の存在を知っていたかなど、個別事情を検討する必要があります。
3か月以内に判断できないときは期間を延長できる場合があります
相続財産や借金の内容が複雑で、3か月以内に相続するか放棄するか判断できない場合があります。
この場合、3か月の期間内に家庭裁判所へ相続の承認又は放棄の期間伸長を申し立てる方法があります。
期間伸長が認められれば、その間に預貯金、不動産、借金等を調査したうえで、相続放棄をするかどうかを判断することができます。
相続放棄は家庭裁判所で行います
「私は遺産はいりません」と他の相続人に伝えるだけでは、法律上の相続放棄にはなりません。
相続放棄をするためには、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ相続放棄の申述をする必要があります。
裁判所で申述が受理されると、相続放棄申述受理通知書が送付されます。必要に応じて相続放棄申述受理証明書を取得し、債権者などへ相続放棄したことを説明します。
「遺産をもらわないこと」と「相続放棄」は違います
相続人同士の話合いで「私は遺産を何も取得しない」と決めることと、家庭裁判所で相続放棄をすることは別の手続です。
| 遺産分割で何も取得しない | 相続放棄 | |
|---|---|---|
| 手続 | 相続人間で協議 | 家庭裁判所へ申述 |
| 遺産 | 取得しないことが可能 | 承継しない |
| 借金 | 相続人間の合意だけで債権者に対抗できるとは限らない | 原則として承継しない |
| 相続人としての地位 | 相続人のまま | 初めから相続人でなかったものとみなされる |
特に借金を引き継ぎたくないことが目的であれば、「遺産はいらない」と兄弟姉妹に伝えるだけでは不十分です。
相続放棄をすると、次の順位の人が相続人になることがあります
相続放棄をすると、その人は初めから相続人でなかったものとして扱われます。
その結果、先順位の相続人が全員相続放棄すると、次の順位の人が相続人になることがあります。
| 順位 | 相続人 |
|---|---|
| 第1順位 | 子(子が先に死亡している場合は孫等が代襲する場合があります) |
| 第2順位 | 父母・祖父母などの直系尊属 |
| 第3順位 | 兄弟姉妹(一定の場合は甥・姪が代襲) |
配偶者は、これらの順位の相続人とともに相続人となります。
【ここに図解③「相続放棄で相続人が変わる流れ」を挿入】
第1順位 子
↓ 全員が相続放棄
第2順位 父母・祖父母
↓ 全員が相続放棄
第3順位 兄弟姉妹・甥姪
兄弟姉妹・甥や姪の相続放棄
被相続人に子がいる場合、通常、兄弟姉妹は相続人ではありません。
しかし、子などの第1順位の相続人が全員相続放棄し、さらに父母・祖父母等の第2順位の相続人がいない、または全員相続放棄した場合には、兄弟姉妹が第3順位の相続人となります。
兄弟姉妹が被相続人より先に死亡している場合には、その子である甥・姪が代襲相続人となる場合があります。
このような後順位の相続放棄では、被相続人の出生から死亡までの戸籍や、先順位の相続関係を確認する戸籍など、必要な戸籍が多くなることがあります。
相続放棄を考えているときは、相続財産を勝手に処分しないでください
相続放棄を検討している段階では、亡くなった方の財産を安易に処分しないことが重要です。
民法上、相続財産の全部または一部を処分した場合には、相続を単純承認したものとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります。
- 亡くなった方の預金を自分のために使う
- 相続した不動産を売却する
- 自動車や高価な動産を処分する
- 相続財産を相続人自身の財産として扱う
などを行う前に、相続放棄をする可能性がある場合は弁護士へ確認することをおすすめします。
相続放棄の手続に必要となる主な書類
必要となる戸籍等は、相続放棄をする人と被相続人との関係によって異なります。
| 主な書類 | 内容 |
|---|---|
| 相続放棄申述書 | 家庭裁判所へ提出する申述書 |
| 被相続人の住民票除票等 | 最後の住所地を確認 |
| 申述人の戸籍謄本 | 相続放棄する人の現在戸籍 |
| 被相続人の戸籍 | 死亡の記載のある戸籍、事案によって出生から死亡までの戸籍等 |
| その他の戸籍 | 先順位相続人の死亡や代襲関係等を確認するため必要になる場合があります |
大阪家庭裁判所でも、配偶者・子・孫・父母・兄弟姉妹など、相続人の立場ごとに必要書類が案内されています。
相続放棄を弁護士へ依頼した場合の流れ
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1 法律相談 | 死亡時期、相続関係、財産・債務、債権者からの通知等を確認 |
| 2 相続人の確認 | 戸籍等を確認し、誰が相続人であるかを整理 |
| 3 必要書類の収集 | 戸籍、住民票除票その他必要書類を準備 |
| 4 申述書の作成 | 相続放棄申述書その他必要書面を作成 |
| 5 家庭裁判所へ申述 | 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ提出 |
| 6 裁判所への対応 | 照会書や追加資料の提出等が必要な場合に対応 |
| 7 相続放棄の受理 | 申述受理後、必要に応じて受理証明書を取得 |
【ここに図解④「相続放棄の手続の流れ」を挿入】
相談 → 相続関係の確認 → 戸籍収集 → 申述書作成 → 家庭裁判所へ提出 → 裁判所からの照会等に対応 → 相続放棄受理
相続放棄が受理された後、借金の請求が来た場合
相続放棄が受理された後も、債権者がその事実を知らず、相続人宛てに請求書を送ってくる場合があります。
このような場合には、債権者に対し、家庭裁判所で相続放棄が受理されたことを伝えます。
必要に応じて、相続放棄申述受理証明書等を提出して説明します。
相続放棄についてよくあるご質問
相続放棄はいつまでにしなければなりませんか?
原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。単純に「死亡日から必ず3か月」というわけではなく、自分が相続人になったことを知った時期が問題となる場合もあります。
死亡から3か月を過ぎています。もう相続放棄できませんか?
必ずしもそうとは限りません。相続財産がないと信じていたことに相当な理由があり、後になって債務の存在を知った場合などには、相続放棄が受理されることがあります。債権者からの通知書などを持参して、早めにご相談ください。
借金があるか分かりません。3か月以内に決められない場合はどうなりますか?
相続財産の調査をしても3か月以内に判断できない場合には、家庭裁判所へ相続の承認又は放棄の期間伸長を申し立てる方法があります。3か月を過ぎる前に対応することが重要です。
「遺産はいらない」と兄弟に伝えれば相続放棄になりますか?
なりません。法律上の相続放棄をするためには、家庭裁判所に相続放棄の申述をする必要があります。相続人間で「遺産を取得しない」と合意することとは別の手続です。
親の借金だけ放棄して、預金だけ相続できますか?
相続放棄は、借金だけを選んで放棄する手続ではありません。相続放棄をすると、原則としてプラスの財産もマイナスの財産も承継しないことになります。
子が全員相続放棄したらどうなりますか?
子など第1順位の相続人が全員相続放棄すると、父母・祖父母などの第2順位の相続人が相続人となる場合があります。さらに第2順位の相続人もいない、または全員放棄すると、兄弟姉妹など第3順位の相続人へ移る場合があります。
兄が相続放棄したら、私も自動的に相続放棄したことになりますか?
いいえ。相続放棄は相続人ごとに行う手続です。他の相続人が相続放棄しても、自分も当然に放棄したことになるわけではありません。
亡くなった人の預金を使ってしまいました。相続放棄できますか?
相続財産を処分した場合には、相続を単純承認したものとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります。ただし、具体的な行為の内容や目的等によって判断が異なる場合がありますので、事情を確認する必要があります。
債権者から請求書が届きました。支払ってから相続放棄すればよいですか?
相続放棄を検討している場合には、自己判断で相続債務を支払ったり、相続財産を処分したりする前にご相談ください。まず、請求書や契約関係の資料を確認し、相続放棄をするかどうかを検討します。
相続放棄は「3か月」と「次の相続人」の確認が重要です
相続放棄は、単に申述書を家庭裁判所へ提出するだけで終わる問題とは限りません。
まず、いつから3か月の期間が進んでいるのかを確認します。
次に、亡くなった方の財産・借金の状況を確認し、本当に相続放棄をするのが適切かを検討します。
さらに、自分が相続放棄することによって、父母、兄弟姉妹、甥・姪など、別の親族が新たに相続人になる可能性があるかも確認します。
特に、借金の請求書が届いた場合や、死亡から3か月が近づいている・既に経過している場合には、早めにご相談ください。
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